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AIファクタリングの特徴とメリット・デメリット

ファクタリングサービスを取り扱う業者は多数存在していますが、中には“AIファクタリング”として人工知能《AI》を審査に起用したファクタリング業者があります。
元々のファクタリングで人間が行っていた審査業務をAIが代わりに行うという点が最大の特徴ですが、そのほかにはどのような特色があるのでしょうか。メリット・デメリットの解説と、AIファクタリングが適している人物像、AIファクタリングを取り扱っている業者をご紹介します。

ファクタリングは、国が認めた新しい中小企業のための資金調達方法として近年広まっている取引です。2021年からのコロナ禍を経て、“オンラインで完結”や“スピーディに資金調達”などといった特色を掲げるファクタリング業者が目立つようになりました。その中で、AIファクタリングというサービスに対応している業者があります。AIファクタリングには、元々のファクタリングと異なる次のような特徴があります。

人工知能《AI》が審査業務を行う

AIファクタリングにおいて、AIが活躍するのはファクタリング会社が《審査》を行うときです。
元々ファクタリングは、利用者が保有する売掛債権をファクタリング会社に売却することで入金日より早く現金を入手するという取引です。ファクタリング会社は、買取りにあたって売掛債権の審査をするために、利用者の売掛先の情報を審査します。もしも期日までに売掛債権を回収することができない場合は、ファクタリング会社の損失となるため、売掛先の審査はファクタリング会社にとってとても大切な業務なのです。AIファクタリングではこの審査をAIが担当します。
AIファクタリングは、あらかじめ設定されたスコアリングに従ってAIが審査を行うことで、素早く正確な審査ができるようになっています。

オンライン上で手続きが完結する

AIファクタリングでは、対面での審査が不要のためオンライン上で契約手続きが完結することが多いです。これは近年AIファクタリングが注目された理由のうち大きな一つとなっています。対面でやり取りしなければならないファクタリング会社では時間や手間がかかりますが、AIファクタリングならオンラインですべて完結するということで、時間や手間を短縮することができます。
ただ最近では、審査は人的に行われるが契約手続きはオンラインで完結する「オンラインファクタリング」というサービスがAIファクタリングとは別に存在しています。

基本は2社間ファクタリングになる

元々、ファクタリングにはいくつかの種類があります。多く利用されているのは「2社間ファクタリング」または「3社間ファクタリング」と呼ばれる方法です。2社間ファクタリングは、最短で即日の入金が可能で、売掛先に通知せずに売掛債権をファクタリング会社に売却するというサービスです。3社間ファクタリングは、入金には1週間~数週間かかることもありますが、売掛先に通知した上で債権を売却し、売掛先には支払期日にファクタリング会社へ直接支払いをしてもらうというサービスです。
ファクタリング業者にとっては、3社間ファクタリングの方が手間や時間がかかり、業務が煩雑となるため、専門知識のある業者でなければ対応することが難しいといわれています。 基本的にAIファクタリングの場合は、2社間ファクタリングのみの取り扱いとなるようです。対応する業務を絞っている事情は必ずしも明らかではありませんが、スピードを重視し、手数料を低額化するために人件費を抑えるなどの狙いがあるのかもしれません。

AIファクタリングは、審査をするのがAIであるということ以外、基本的な仕組みなどは一般的なファクタリングと同じです。ファクタリングではなく、AIファクタリングを選ぶときのメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

入金スピードが速い

人間が行うよりもデータ解析に時間がかからないため、AIファクタリングでは非常に素早く審査を行うことができます。審査に要する時間が少なくて済むため、手続き完了までの時間を短縮することができ、結果的にスピーディな入金が可能になっています。AIファクタリングの業者の中には、審査から最短30分程度で即日振込に対応可能とうたっている業者もあるほどです。

審査が正確に行われる

AIの審査では人為的なミスのない正確な作業が行われます。手作業によるミスが不安という方も安心してゆだねることができそうです。中でも実績の豊富な業者では、あらゆる過去の取引データを踏まえてAIが作業を行うため、複雑な案件も対応することができるでしょう。

低い手数料で取引できる

人的作業に比べて人件費がかからないAIファクタリングは、その分利用者からとる手数料を低く設定することがほとんどです。元々ファクタリング業者は2社間ファクタリングが10~20%、3社間ファクタリングが1~10%程度の手数料を設定していることが多いようですが、AIファクタリング業者は2社間ファクタリングでも1~10%程度の手数料でサービスを提供しています。

オンライン上で契約が完結!対面による手続き不要

オンライン上で契約をすることができるので、全国どこで事業を行っている利用者でもファクタリングを行うことが可能です。
元々のファクタリング業者でもオンラインで契約を進める業者は多いですが、AIファクタリングの業者は郵送による書面上のやり取りすらない完全オンライン契約に対応しています。「ファクタリング会社と落ち着いてやり取りをしている時間がとれないほど忙しい!」という利用者にとっては、大きなメリットになるかと思います。

デメリット

審査基準が厳しい

人的な審査の場合、オンラインや対面での聞き取り内容を踏まえて細やかな審査が行われます。AIでは汲みにくい“人柄”などを加味した審査になることもあります。業者によっては、提出された書面が基準値をやや下回るような内容であっても、他の部分から判断して審査に通すこともあるでしょう。
しかし、AIが審査をする場合は、あらかじめ設定されたスコアリングに忠実な審査が行われます。利用者の人柄や事情、他の信用できる部分などを伝えることはできません。

スマホやPC、タブレットを使い慣れていないと契約手続きが進めにくい

利用者の中には、スマートフォンやタブレット、パソコンでの作業があまり得意ではない方もいらっしゃいます。業務に必要な最低限のPC作業以外はかなり時間がかかる…ということもあると思います。
AIファクタリングの特徴はオンラインで契約手続きが進むことにありますので、提出書類のデータ化やオンラインで必要事項を入力しなければなりません。これらの作業そのものが高いハードルとなってしまう方にとっては、AIファクタリングは使いづらいと感じてしまうことでしょう。

3社間ファクタリングに対応していない業者が多い

売掛先に知られずに売掛債権を売却して資金調達したい(2社間ファクタリング)、と考える利用者は非常に多いのですが、その一方で、売掛先に理解を得た上でファクタリングを利用し、売掛金の支払いは売掛先から直接ファクタリング会社に支払ってほしい(3社間ファクタリング)と考えている方もいらっしゃいます。AIファクタリングの業者が対応しているのは2社間ファクタリングです。3社間ファクタリングを利用したい場合は、他の業者を選択する必要があるでしょう。

AIを導入している業者が少ない

ファクタリング業者は数多く存在していますが、調査したところ、2023年6月現在でAIを導入しているファクタリング業者は非常に少ないことがわかりました。利用者にとっては、大切な資産である売掛債権を売却するのですから、たくさんのファクタリング業者の中から安心して利用できると思える業者を選択したいという方も多いかと思いますが、AIを導入している業者は限られているため選択の余地があまりありません。
AIを導入して審査している業者については、後ほど各業者Webサイトをご紹介させていただきますので参考にしていただければ幸いです。

AIファクタリングの利用がおすすめなのは次のような方です。

  • すぐに現金を入手したい
  • 手数料を抑えてファクタリングを利用したい
  • 2社間ファクタリングを希望している
  • オンラインでの入力やデータ化の作業に慣れている
  • Bion

    会社名 株式会社バイオン
    手数料 一律10%
    利用者 個人事業主、法人
    種類  2社間ファクタリング
    https://ai-factoring.jp/

    Bionは、オンラインで完結すること、即日入金可能であることが特色のAIファクタリング業者です。個人事業主でも歓迎で手数料が一律であることなどから利用しやすくなっているようです。無料見積に対応しているので、気になる方は無料の会員登録をすることで査定を依頼することができます。

    PAYTODAY

    会社名 Dual Life Partners株式会社
    手数料 1~9.5%
    利用者 個人事業主、法人
    種類 2社間ファクタリング
    https://paytoday.jp/?a8=NpLWbpoFk6DQiq2DwTJedL9NnFqIDLVmoTJ9zMtWeZSFk6Lp7hXpJiYCJ61zXzYDwZPh3ELtwpLWys00000021866001

    PAYTODAYは、即日最短30分で振込可能&手数料を抑えられるAIファクタリング業者です。個人、法人を問わず申し込み可能で、確定申告のないスタートアップの事業者など他のファクタリング業者で断られやすい条件であっても利用できるケースがあるようです。オンライン査定に対応しており、上記URLからざっくりとした買取り金額を気軽に算出できます。

    以上2社の他にも、他のWEBサイトで「AIファクタリング」として紹介されているオンラインファクタリングの業者がいくつか存在するようですが、実際にAIで審査を行っていることが確認できたのはご紹介した2社となりました。ただしAI技術の向上やサービスの普及によって、今後AIファクタリングを取り入れるファクタリング業者や、新規参入するAIファクタリング業者が増えてくる可能性はあるかと思います。お急ぎの場合であっても、まずは見積や査定を行って、納得できる業者を利用していただくのがおすすめです。

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