コラム
ファクタリングの手数料確定要素・相場や安くする方法を説明
「ファクタリングの手数料は高い」というイメージはありませんか?
一般的にファクタリングの手数料の相場は、1~20%といわれています。安い手数料~高い手数料までかなり幅があるのはどうしてなのでしょうか。
今回はファクタリングの手数料について詳しく説明します。手数料を抑えるコツを知り、事業のためにファクタリングを有効活用していただければ幸いです。
目次
手数料の相場について
ファクタリングを利用する際は必ず手数料が発生します。せっかく資金繰りを改善するためにファクタリングを利用するのですから、できれば安い手数料で取引したいと考える方も多いと思います。実はファクタリングの手数料を安く抑えることは可能です。しかしいくつかの条件をクリアする必要があるため、希望通りの取引ができない可能性もあります。
自社にとってベストな方法でない場合、デメリットが大きくなってしまう恐れがありますので注意しましょう。
2社間ファクタリングの手数料
2社間ファクタリングの場合、手数料の相場はおよそ10~20%です。
2社間ファクタリングは売掛先に通知せず売掛債権を売却する取引です。利用者は売掛金をファクタリング会社に売却して最短即日~翌営業日と数日のうちに現金(売掛金-手数料=現金)を入手することができます。そして後日、売掛先から売掛金が入金されたら利用者がファクタリング会社に代金を支払うという仕組みです。
ところが2社間ファクタリングでは、売掛金が利用者に入金されたと同時に他の負債や税金、家賃の支払いなどに差引かれてしまいファクタリング会社に現金が支払われなくなるというようなケースが存在します。
さらに、ファクタリング会社にとっては、売掛先に債権の確認をすることができない=そもそも売掛金が確実に存在し、回収できるお金であるという保証がないため2社間ファクタリングは実は未回収リスクがとても高い取引なのです。
このようにファクタリング会社にとってのリスクを抱えていることから、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングに比べて手数料が高くなりやすい傾向があります。
3社間ファクタリングの手数料
3社間ファクタリングの場合、手数料の相場はおよそ1~10%です。
3社間ファクタリングは売掛先に通知し承諾を得て売掛債権を債権譲渡する取引です。利用者はファクタリングの申し込みから数日~数週間後に現金(売掛金-手数料=現金)を入手することができます。そして後日、売掛先はファクタリング会社に対して代金の支払意を行います。
3社間ファクタリングは、事前に債権の存在について3社間で確認をすることができるので、ファクタリング会社にとっては安心感の高い取引です。売掛先の信用度や経営状況によるところではありますが、売掛金の未回収リスクが低いことから手数料がぐっと低くなることが多いようです。
手数料を抑えたいなら3社間ファクタリングがおすすめ
ファクタリングの手数料を抑えたい場合、取引の内容にこだわる必要がなければ3社間ファクタリングを選択することをおすすめします。3社間ファクタリングはファクタリング会社にとってもリスクが少ない取引なので審査に通りやすく、手数料が安い傾向があります。更に、期日日における売掛金の支払いについては売掛先とファクタリング会社の間でやり取りが成立するため、利用者がかかわる必要がなく、手間を省くこともできます。
安い手数料でファクタリングをするコツは?
そんな時はファクタリングの手数料を下げるコツを抑えて申し込みをしてみましょう。
売掛先の信用力
売掛金の回収可能性が高ければ高いほど、ファクタリング会社のリスクは低くなります。
そして、ファクタリング会社のリスクが低くなると、手数料が低く設定されやすいのです。
そのため、安定した企業や大きな企業の売掛金をファクタリングに活用した方が、売掛先の信用力が高いことから手数料を抑えられる可能性があります。過去の取引における支払い実績を示す入金履歴や請求書など、売掛先の信用力が高いことを示す資料を用意しておき、ファクタリング会社に提出するのもおすすめです。
売掛金の回収速度
売掛金の支払期日が近いと、安い手数料でファクタリングを利用できる可能性があります。ファクタリング会社にとっても、売掛金の支払期日が半年先のものよりも2か月後のものの方が魅力的なのです。自社の資金繰りに悪影響を及ぼさないか注意が必要ですが、売掛金の回収期日が近いものをファクタリングに活用すると手数料が抑えられるかもしれません。
そもそも手数料の安いファクタリング会社を探す
ファクタリング会社の手数料は法律で決められたものではありません。手数料や審査基準は各会社によって定められています。安い手数料でサービスを提供しているファクタリング会社をうまく活用していただくこともできるかと思います。しかし、手数料にこだわるあまり、サービスの質が劣るなど使い勝手の悪い会社に当たってしまうのは避けたいところです。
入金速度は適切か、未回収リスクはファクタリング会社が負ってくれるかなど、細かいところまでチェックして利用するようにしてください。
なお、良心的な手数料率を設定しているファクタリング会社では「売掛金100万円~買取可能」といったようにある程度高額な売掛金でなければ断られてしまうケースもあるようです。自社の状況に合った利用条件のファクタリング会社かどうか事前にしっかりと確かめましょう。
複数の会社で相見積もりをとる
手数料の安いファクタリング会社を探す際は、WEBページを見て調べるだけではなく、相見積もりをとるのがおすすめです。
ファクタリング会社では、オンライン無料査定や無料の買取り相談に応じているケースがほとんどです。ファクタリングの利用を希望する売掛債権を複数業者の見積もりに出し、それらの結果を踏まえて利用したい会社を決定することで、実際に手数料の安いファクタリング会社を見つけやすくなります。
ただ、1つの売掛債権を2つのファクタリング会社で2重に現金化することは禁止されています(二重ファクタリング)。間違っても、うっかり2社に同じ債権でのファクタリングを申し込んでしまった…ということがないよう注意してください。