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ファクタリングの割引率の抑え方・審査ポイントを解説

ファクタリングの割引とは?割引率はどうすれば抑えられる?審査のポイントもご紹介
ファクタリングを利用しようと情報を集めたりファクタリング会社を調べたりしていると、「割引」という言葉を目にすることがあるかと思います。ファクタリングにおける割引とは何なのか、手形割引との違いや割引率を抑える審査のポイントをご紹介します。

ファクタリングにおいてよく目にする単語に「割引」があります。割引というと、手形割引などをイメージされる方が多いかもしれませんが、ファクタリングの場合は「割引=手数料」と考えて差し支えありません。

ファクタリングの割引とは手数料のこと

ファクタリングは、売掛債権を活用するという点で従来の手形取引に似た資金繰り方法となっています。ファクタリングは専門のファクタリング会社と、手形は取扱銀行と行う取引ですので性質はやや異なりますが、手形取引そのものの廃止が進められている現在、手形取引以外の資金調達方法を検討している企業は少なくありません。ファクタリングも新しい資金調達方法のひとつとして候補に挙げられることがあります。その際、これまで手形取引を利用してきた方がイメージしやすいよう、ファクタリングの際にかかる手数料を「割引」、手数料率を「割引率」などと説明することがあるようです。

手形割引の「割引」との違い

手形割引は、手形取引(※)を利用して商取引を行っている企業が、取引先からの支払期日より前に手形を銀行で現金に換えてもらうという取引です。銀行は、支払期日や額面などによって「手形割引料」を定め、手形の額面から手形割引料を差し引いた金額の現金を支払います。手形割引料は、一般に「手形の額面×手形割引率÷365日×割引日から支払期日までの日数」で算出されます。

手形取引

手形取引は、約束手形を使って商品を売買する取引で、掛け取引の一種です。手形取引で商品を購入したい企業は、予め銀行で当座預金口座を開設し、銀行に約束手形を発行してもらいます。約束手形を使用する際は、約束手形に「いつまでに幾らを支払う」という約束事項を記入して、現金の代わりに商品と引き換えます。約束手形を受け取った企業は、実際に現金が支払われる期日を待つことになりますが、数か月も利息の支払いもなく待たされるために資金繰りが悪化する恐れがあります。このようにもしも資金が不足した際、約束手形を銀行に持っていくと現金化することができます。受取手形の現金化、これが手形割引です。

2社間取引/3社間取引

ファクタリングで売掛金を売却する際、2社間取引/3社間取引と2つの種類に分かれます。それぞれにメリット・デメリットがありますが、回収可能性の高さやファクタリング会社からの信用度を加味した比率で割引率(手数料率)が設定されます。
概ね、2社間取引:10~20%、3社間取引:10%以下が相場といわれています。

掛け目と割引(手数料)の違い

ファクタリングでは、割引(手数料)の他に「掛け目」が設定されていることがあります。
基本的にファクタリングでは売掛金をファクタリング会社に売却・債権譲渡する時、未回収リスクもファクタリング会社が負うという契約を結びます。万が一売掛先が倒産して売掛金を支払わないとしても、ファクタリングを利用して資金を調達した企業がファクタリング会社に保証する義務はないということです。そのため、保全を目的とした「一時仮押さえ金」として、売掛金×70~90%程度の金額を掛け目として、差額(30~10%)がファクタリング会社に一時預かりとされるのです。後日、売掛先から無事に売掛金が支払われれば、一時仮押さえ金であった掛け目は清算されます(一部の業者では、無事売掛金が回収できたにもかかわらず、清算されずに保証料として回収されてしまうこともあるようです。この場合は結果的に手数料の二重取りになりますので、契約容にはご注意ください)。
これに対して、割引(手数料)は返金されることがありません。ファクタリング会社の利用料として支払うお金になります。

ファクタリング会社を利用する際、審査が行われます。審査によって、ファクタリングサービスの利用可否、割引率(手数料率)、掛け目の比率などが決められます。
割引率(手数料率)を抑えるためのポイントは次の通りです。

3社間取引を利用する

2社間取引の場合、ファクタリング会社が売掛先に確認を取ることがありません。そのため、スピーディに現金化することができ、ファクタリングの利用を売掛先に知られないというメリットがあります。3社間取引は、2社間取引と異なり「売掛先にファクタリングを利用する旨の通知を出し、承諾を得る」必要があります。ファクタリング会社が債権(売掛金)の確実性について売掛先に確認することができるので、2社間取引に比べると3社間取引の方がファクタリング会社の信用度が高くなり、手数料率が下がる傾向があります。

信用度の高い売掛先の売掛金でファクタリングを利用する

大手企業や、過去にも取引実績のある企業を売掛先とした売掛金は、比較的信用度が高くなります。ファクタリング会社にとって回収可能性が高いと感じられる売掛先を選んで審査を申し込むと割引率(手数料率)が低くなりやすいです。

そもそも割引率(手数料率)の低いファクタリング会社を探して申し込む

ファクタリングの割引率(手数料率)は、法律で定められているものではありません。
それぞれのファクタリング会社が相場をもとに独自で定めている比率になりますので、ファクタリング会社によって割引率(手数料率)の高低に差が生じます。各社のサービスや条件を見比べたうえで、自社に合う取引内容があり、かつ割引率(手数料率)の低いファクタリング会社が見つかれば割引(手数料)という損失を少なくすることができるでしょう。

割引(手数料)の安さだけを重視してファクタリング会社を選ぶと、自社に合わないサービス内容だったり割引(手数料)は低くても他に差し引かれる金額があったりと結果的に不利な状況に陥ってしまうこともあるようです。ファクタリングは貸金業などに比べると新しいシステムであるため、まだ法的な整備が行き届いていない部分があり中には悪質な業者も存在します。違法取引の被害に遭わないよう、契約内容をよく確認し、割引(手数料)は相場の目安から著しく外れていないかなどよくチェックしてから利用してください。

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